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十夜会

毎年11月23日(勤労感謝の日)は法音寺の年中行事であります「十夜会」(じゅうやえ)をお勤めしております。
「十夜会」とは、今年一年、無事(色々あったとは思いますが…)に過ごせた事を阿弥陀さまに感謝し、
来年も無事(色々あるとは思いますが…)に暮らせます様にとお祈りする法要でございます。
なぜ「十夜会」と申すかと言いますと、昔は十日十夜の間この法要を勤めていたからです。
現在では一日にギュッと短縮して勤めるので「一夜会」ですね(笑)

今年の十夜会は珍しく雨が降りましたが、多くのお檀家様のご参詣をいただき、
盛大に厳修することが出来ました。
足元の悪い中お越しいただきましたお檀家様、
そして何より裏方として十夜会を支えてくださっておりますお手伝いの皆様、
心から感謝申し上げます。
ありがとうございました。

「十夜会」の流れは以下の通りです。
11:00頃から受付が始まります。
受付を済ませた方は、二階客間へ上がっていただき、精進料理のお斎(昼食)を召し上がって頂きます。
精進料理は手作りです。
前日から母と親戚のおば様が仕込んでくださいます。ありがたい。
料理の中でもご飯には「栗おこわ」をご用意しております。
栗おこわは、当日朝から作ります。
6升のお米を4回に分けて蒸して作ってくださいます。
手間と時間と愛情の詰まった栗おこわ。
とても美味しいです。ありがたい。

お斎が済んだ方には「お抹茶(薄茶)」をお出しいたします。
こちらも60人分点てます。
住職の姉(82歳)が毎年元気に点ててくださいます。ありがたい。
(実は私…現在、表千家の手前を稽古しておりまして、いつの日かお檀家様に茶を点てる日がくるかも)

お斎、お抹茶と済まされましたら本堂へ。
13:00からは清興といたしまして「落語」でお楽しみいただきます。
落語家は「三遊亭兼好 師匠」です。
笑点に出演されています「三遊亭好楽師匠」の二番弟子で、現在は師匠であります。
兼好師匠曰く、お寺の本堂は会場の広さ、お客さまとの距離、とてもやり易いそうです。
落語家さんがやり易いと感じているなら、それはとてもいい雰囲気という事。
今年も大いに笑っていただきました。
本当、笑うというのは良い事ですね。ありがたい。

13:45から「十夜会」です。
法要の最後には「数珠くくり」をいたします。
「数珠くくり」とは大きな数珠を堂内に広げ、お檀家さま全員でお念仏を称えながら
大数珠をくくっていただきます。
皆で数珠をくくる。
一人でお念仏をお称えすることも勿論大切ですが、皆で称えるととても称え易い。
称え易いから多くのお念仏をお称えできます。
一遍でもありがたいお念仏の功徳、皆で称えることで多くの功徳を得ることができます。
ありがたいことです。

今年の「十夜会」も多くの方のおかげにより、無事に終えることができました。
皆がそれぞれ「出来る事」を勤め、助け合っていくからこそ行事が勤まる。
当たり前ではないこの事実【有り難い】を改めて感じた「十夜会」でありました。

有り難うございました。

2019.11.23
わげんせ和玄

栗おこわ

お抹茶

お手伝いの皆様

落語

数珠くくり

住職の法話

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